行政サービスのオンライン化が進んだ結果、皮肉にも「自分の手続きが定型枠に収まるか否か」の自己判断が利用者に委ねられるようになった。単に直近の住所を証明する住民票の写しが1枚必要なだけであれば、深夜のコンビニへ出向き、200円を投入して数分でプリントするのが最も合理的だ。わざわざ駅前の商業ビルに登る必要はない。
しかし、人生の転機に伴う転出入届、権利関係が絡む実印の登録、あるいは複雑な税務・戸籍証明の取得においては、自己判断でマルチコピー機と格闘するよりも、専門職員が控える窓口へ持ち込むほうが結果としてトラブルを回避できる。渋谷駅前という抜群のアクセスを誇り、平日の夜間窓口や土曜開館で稼働する渋谷区区民サービスセンターは、DXの網の目からこぼれ落ちる複雑な要求を確実に受け止めるセーフティネットだ。
自身の抱える手続きの難易度と期限を見極め、コンビニの即時性と窓口の確実性を賢く使い分けること。それこそが、無駄足を防ぎ、時間を最短化するための最適な行政サービス活用術である。