高橋洋子は2010年代以降、フランスのJapan Expoをはじめ、中国、北米、南米など世界各国のポップカルチャーフェスティバルへ積極的に出演してきました。言語や文化の壁を越え、何万人ものオーディエンスが日本語で『残酷な天使のテーゼ』を大合唱する光景を目の当たりにする中で、彼女はこの楽曲が単なる「アニメのオープニングテーマ」を超え、国境を越えて人々を結びつける強力な文化的共通言語になっていることを実感したといいます。
折しも2020年代以降、世界は地政学的緊張の激化や分断の危機に直面し続けています。そのような時代背景において、自らが歌うべき表現とは何か。単に懐かしさを喚起するノスタルジーとして過去のヒット曲を消費するのではなく、今この時代に生きる人々へ精神的な安らぎと連帯のメッセージを届けること。その使命感こそが、「Remix for Peace」という大胆なリコンストラクションを生み出す原動力となりました。劇中で描かれた「人類補完計画」や他者との断絶というテーマ性は、今や現実世界の課題とも共鳴しており、楽曲の持つ意味合いそのものがアップデートされたのです。