かつての海の家は、荷物預かりとシャワー提供を主目的とする実用的な施設でした。この風景を一変させたのが、2010年代半ばから湘南・由比ヶ浜などで加速したプロデュース型ビーチハウスの台頭です。木目調のウッドデッキ、白を基調としたファブリック、そして波の揺らぎに合わせたヒーリングサウンドが流れる特設ブースが設置され、海の家は単なる避暑所から「滞在型リゾート」へと進化を遂げました。
海水浴場を訪れる層の目的も、遊泳一辺倒からチルアウトやワーケーション、自分へのご褒美ケアへと多様化しています。強い紫外線と海風にさらされた身体は、本人が自覚している以上に体力を消耗します。熱気と潮風に疲弊したタイミングで提供されるクイックトリートメントは、夏の海辺における新たな必須コンテンツとして定着しました。