阿蘇くじゅう国立公園の東端に位置する黒岳(標高1,587メートル)の原生林は、天然記念物にも指定されているブナやカエデの巨木群落です。幾重にも重なる火山性岩盤と腐植土のフィルターを数十年かけて通過した雨水が、岩の裂け目から青く澄み切った清流となって湧き出す地点が男池湧水群です。
湧水口から覗くエメラルドグリーンの水底は、チンダル現象によって光が散乱し、言葉を失うほどの神秘的な青さを見せます。水温は年間を通じて約12.6度に保たれており、夏は極上の涼を運び、冬は湯気を立ち上らせることもあります。環境省の「名水百選」や大分県の「一村一品」を象徴する名水として、古くから地域の人々の生活と信仰を支え続けてきました。