最終回に際して寄せられた、主演の二人によるコメントは、リゼロという長大なプロジェクトを背負い続けてきた表現者としての魂に満ちています。
ナツキ・スバル役の小林裕介氏は、第4期の過酷なアフレコを振り返りつつ、「スバルにとってレムを取り戻すことは、異世界に召喚されて以来の絶対的な宿願だった。その台詞を紡ぎ出す瞬間、喉の奥が詰まるほどの感情がこみ上げた」と明かしました。数え切れないほどの絶望と死を乗り越えてようやく発せられた「レム」という呼びかけには、演技を超えた役柄との同調が宿っていました。
一方、レム役の水瀬いのり氏のコメントは、演者としての極限の葛藤を物語っています。「第2期以降、スバルの記憶の中や幻影としてしか声を発することができなかったレムが、ついに肉体を持って言葉を紡ぐ。しかし、その目覚めは以前のレムと全く同じではない。どのような息遣いで第一声を放つべきか、ブースに入る直前まで自問自答を繰り返した」と心情を吐露しました。
彼女の言葉通り、最終回ラストで発せられたレムの台詞は、かつての献身的な少女の声ではなく、世界を初めて知る赤子のような頼りなさと、未知の他者への警戒が滲む緊迫した演技となっていました。この完璧なディレクションとキャストの熱演が、シーンの説得力を何倍にも引き上げたことは間違いありません。