1980年4月、『裸足の季節』で鮮烈なデビューを飾った松田聖子は、瞬く間に時代の寵児となりました。トレードマークとなった「聖子ちゃんカット」は日本中の若い女性に模倣され、彼女の一挙手一投足が巨大なカルチャートレンドを創出していきました。一方の郷ひろみは、1970年代から「新御三家」の一角として不動の人気を誇り、名実ともに男性アイドルの最高峰として歌謡界を牽引していました。
2人の距離が急速に縮まったのは、歌番組や雑誌の対談企画での度重なる共演がきっかけでした。聖子はデビュー前から郷の大ファンであることを公言しており、その熱烈な憧れが現実の交際へと結実した形となります。交際が公となった後も、2人はテレビ番組でオープンに仲睦まじい姿を披露し、ファンもまたこの世紀のカップルを温かく見守っていました。約4年におよぶ交際期間中、芸能マスコミは常に「結婚秒読み」と書き立て、国民全体が2人の行く末を注視していました。