手作り練り消しが成功するかどうかは、作業を始める前の「消しゴム選び」で8割が決まります。天然ゴムや砂消しゴム、非塩ビ(エラストマー製)の消しゴムは粒子同士が結着しにくく、どれだけ捏ねてもボロボロと崩れてしまい練り消しにはなりません。必ず塩化ビニル樹脂(PVC)を主原料としたプラスチック消しゴムを選択してください。
なかでも圧倒的な結束力を誇るのが、ヒノデワシの「まとまるくん」です。まとまるくんの消しカスは、消字の摩擦熱でカス同士が自然に絡み合うよう界面設計されており、軽い力で集めるだけで強固なベースが完成します。消しカスを効率的に生み出すには、紙を無駄に擦るのではなく、プラスチック製の定規のエッジを使って消しゴムの角を削り落とす技法が最も効率的です。細かく均一なフレーク状の削りカスを用意することが、ダマのないシルキーな質感への第一歩となります。