一斗缶を足で踏みつけて潰す行為は、物理的にも解剖学的にも極めて高リスクです。一斗缶は日本産業規格(JIS Z 1602)に準拠して製造されており、内容物を充填した状態で段積みに耐えられるよう、円筒や角型の角部分に高い耐荷重構造を備えています。大人が真上から体重をかけても、構造のバランスが崩れるまではビクともしません。
バランスが一気に崩れた瞬間、缶の側壁は不規則に座屈します。足裏が金属表面から滑り落ち、そのまま地面に転倒して尾骨を強打したり、裂けた金属のエッジ部分が運動靴の薄い布地を貫通して足首やアキレス腱を切り裂いたりする事故が後を絶ちません。作業現場では防刃手袋と安全靴の着用が鉄則とされていますが、一般家庭でのDIY作業では素足に近いスニーカーやサンダルで作業してしまうケースが多く、重大な外傷につながる構造的要因となっています。