切ったネギを水にさらす工程にも、多くの誤解が存在します。水に浸す時間が長すぎると、ネギが本来持っている上品な風味や水溶性ビタミンが水中に溶け出し、ただ硬いだけのスカスカな繊維になってしまいます。
理想的な浸水時間は3分から5分程度です。ボウルに氷水を張り、切ったネギを投入したら、指先で優しくほぐすように空気を抱き込ませます。ここで強く揉み込むと、せっかくの繊維が折れてしまうため禁物です。
さらに辛味をマイルドに仕上げたい場合のプロの裏技として、冷水に数滴の日本酒または少量の塩を加える手法があります。塩分濃度をわずかに高めることで、余分なアクの排出が促進され、長ネギ特有の爽やかな甘みが前面に引き出されます。水から引き上げた後は、ペーパータオルの上に広げ、上下から優しく押さえて表面の水分を完全に拭き取ることが、料理の味を薄めない秘訣です。