羽生結弦が築き上げたファンコミュニティは、スポーツ界でも類を見ない規模と組織力を持っています。単独公演『GIFT』や『RE_PRAY』といった革新的なアイスショーを成功させ、プロのアスリート兼表現者として唯一無二の領域に到達したことで、ファンの関心は演技論、音楽解釈、衣装デザイン、チケット情報、出版物まで多岐にわたります。
この膨大な需要を受け止めてきたのが個人の応援ブログです。特にシニア層を中心とするファン層にとって、ポータルサイトの「ブログ村 スケート」カテゴリーや「人気ブログランキング」は、毎日の動向を把握するための重要な情報インフラとして機能してきました。しかし、アクセス数が集まる場所には必然的に商業的・自己顕示的な動機が入り込みます。純粋な共感の場であったはずのブログ村が、いつしかアクセスランキングの上位獲得そのものを目的化した競争の場へと変貌していきました。