人気の上昇に比例して深刻化しているのが、精巧なフェイク(偽物)の流通です。フリマアプリ等で「海外並行輸入品」「ノベルティ」と称して販売される安価な出品物の大半はコピー商品です。真贋判定においてプロの鑑定士が最初に着眼するのは、刺繍の運針密度とステッチ裏の処理です。正規品はCHプラスの角や文字のセリフ部分が極めてシャープに立っており、糸のテンションにブレがありません。
内側の品質表示タグ(スクロールラベル)も重要な鑑定ポイントです。クロムハーツ特有のオールドイングリッシュフォントは、文字の太さや間隔が精密に設計されています。偽物はプリントが粗く、フォントの細部が潰れているケースが目立ちます。さらに、シルバーパーツが付属するモデルでは、シルバー特有のいぶし加工(酸化被膜処理)の陰影や、「.925」刻印の深さを確認する必要があります。
二次流通市場で購入する際、最強の防御策となるのが「インボイス原本(購入証明書)」の有無です。個人情報が黒塗りされている場合でも、購入店舗名、発行日時、型番の一致は最低限の確認項目です。原本が付属しない個体は、将来的な再売却時に査定額が大幅に減額されるリスクを覚悟しなければなりません。