昼間の時計台は、高層ビル群に囲まれたこぢんまりとした木造建築という印象を与えることがあります。しかし、太陽が沈み、外壁を照らす投光器が一斉に灯る瞬間から、その空間の表情は劇的に一変します。
夜の帳が下りると、周囲の近代的なオフィスビル群が暗闇に溶け込み、ライトアップされた白い下見板張りの壁面と赤い屋根だけが圧倒的なコントラストで浮かび上がります。特に冬の北海道観光のハイシーズンには、屋根に積もったパウダースノーが光を柔らかく乱反射させ、まるで絵本の中に迷い込んだかのような陰影を生み出します。日中の姿だけを見て立ち去る旅行者と、夜の光の演出を目撃した旅行者とでは、この建築に対する評価が180度異なるのも納得と言えます。