2000年、21歳となった長瀬智也は、日本のテレビドラマ史とストリートカルチャーの歴史を塗り替える作品に出会います。宮藤官九郎脚本、堤幸彦演出によるTBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』です。彼が演じた主人公・真島マコト(マコト)は、池袋の果物屋の息子でありながら、街の揉め事を解決する「池袋のトラブルシューター」でした。
オーバーサイズのチェックシャツにバギーデニム、ルーズにセットされた長髪、そして気だるげでありながら仲間思いで筋の通った生き様。長瀬が体現したマコトのスタイルは、当時の若者たちのバイブルとなりました。渋谷や池袋にはマコトのファッションや口調を模倣する若者が溢れかえり、単なるテレビドラマの枠を超えた社会現象へと発展したのです。
当時の熱狂ぶりを示すエピソードとして、2026年1月にABEMA TIMESが報じた街頭インタビューでは、長瀬智也に激似の男性が「IWGP流行時に15人ほどのギャル軍団から本人と間違われて囲まれ、大パニックになった」と回顧するほどでした。フィクションのキャラクターが現実の街の空気感そのものを規定してしまうほどの破壊力を、当時の長瀬智也は放っていたのです。