身体の寸法というものは、パフォーマーにとって単なる初期条件に過ぎません。大森元貴というアーティストの卓越した点は、自らの身長を隠蔽するのではなく、ハイヒールやプラットフォームという造形美を用いて、ステージ上で最高峰のアイコンへと再構築してみせる点にあります。
M!LKとの共演で見せた豪快な厚底スタイルも、他者と比較されることを恐れず、むしろエンターテインメントの武器へと変えてしまう彼のプロフェッショナリズムの表れでした。数字としての168cmを超え、ステージ上で圧倒的な巨人として君臨する大森元貴。彼が選ぶ靴底の高さは、自らの世界観を1ミリの妥協もなく観客へ届けるための、誇り高き表現の足場なのです。