2021年1月、長年所属した石原プロモーションが看板を下ろした際、舘ひろしは大きな人生の岐路に立たされました。盟友・渡哲也さんの遺志を継ぎ、自らが旗振り役となって新事務所「舘プロ」を立ち上げる決断を下した時、その重圧を傍らで受け止めたのが幸子夫人でした。
70代を超えてからのプレイングマネージャーとしての独立は、想像以上のエネルギーを要します。舘ひろしは最新のテレビ対談番組などでも「自分がこうして元気に好きな芝居を続けられているのは、家庭という帰る場所が安定しているからだ」という趣旨の感謝を口にしています。
76歳を迎えてなお、革ジャンをスマートに着こなし、バイクに跨るダンディな姿を維持できる背景には、幸子夫人による日々のバランスの取れた食事管理と、適度な緊張感を持たせてくれる家庭環境の存在があります。表舞台に一切出ず、写真すら公開しないという姿勢そのものが、「舘ひろし」という俳優のパブリックイメージを一切傷つけないための、究極の妻の献身といえるでしょう。