あさりの砂抜きにおいて最も頻発する失敗は、塩分濃度の目分量による狂いです。淡水では浸透圧の差からあさりが弱って殻を閉ざし、逆に塩分が濃すぎてもストレスで活動を停止します。あさりが活発に呼吸し、体内の砂を勢いよく排出するために不可欠な環境は、海水とほぼ同等の塩分濃度3パーセントです。
家庭で失敗しない塩水の作り方は、水500mlに対して塩大さじ1(すりきり約15g)を溶かす比率が黄金律となります。水1リットルを用意する場合は塩大さじ2(約30g)です。計量スプーンやデジタルスケールがない場合は、空の500mlペットボトルに水道水を満たし、キャップ2杯強(キャップ1杯=約5g、計15g)の食塩を投入してよく振るだけで、誤差のない3%食塩水が完成します。
使用する塩は、精製塩よりもミネラルを豊富に含む粗塩や海塩が理想的です。天然の海水に近いミネラルバランスが貝の活性を高め、吸管をより活発に伸ばす引き金となります。