本作のバックボーンを語る上で欠かせないのが、原作者であるみたらし侯成の作家性です。みたらし侯成の作品群は、柔らかく温かみのある描線と、キャラクターたちの自然体なエモーション描写に定評があります。過激な描写だけに頼るのではなく、登場人物同士の心理的な距離感や日常会話の機微を丁寧に拾い上げるスタイルが、多くの読者に支持されてきました。
2014年におけるアニメ化プロジェクトは、同ジャンルの中でも特化したコンセプトを掲げるレーベル「Fella Pure」の主導でスタートしました。原作の持つ柔らかなトーンを損なうことなく、いかに滑らかなアニメーションとして動かすかという点に制作陣のリソースが集中され、結果として単なる映像化を超えた完成度を実現しています。