ルックスの類似とは裏腹に、2人の役者としての出自と育成ルートは対極に位置していた。福士蒼汰は大手芸能事務所・研音にスカウトされ、2011年に『仮面ライダーフォーゼ』の主演で鮮烈なデビューを飾る。その後、2013年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で国民的ブレイクを果たし、『きょうは会社休みます。』や『ストロボ・エッジ』で少女漫画原作の「壁ドン王子」として社会現象を巻き起こした。事務所が敷いたレールは、完璧なスターシステムに基づく王道中の王道だった。
対する中川大志は、スターダストプロモーションに所属し、小学生時代から現場で揉まれてきた生粋の子役出身である。2011年の社会現象ドラマ『家政婦のミタ』で一家の長男役を演じ、多感な思春期の揺らぎを体現して高い評価を得た。福士が彗星のごとく現れたスターであったのに対し、中川は数々のオーディションと地道な助演を積み重ねてきた職人肌の叩き上げだった。年齢差は5歳、公称身長は福士の183cmに対して中川が179cm。わずかな身体差以上に、演技の血肉となって流れるバックボーンは根本から異なっていた。