ニュースがX(旧Twitter)やYouTubeのショート動画で消費される情報空間において、長文の共同声明や外交的留保は読まれません。代わりにアルゴリズムが拾い上げるのは、短く、直感的で、対立を煽るフレーズです。
「ノーサンキュー」という言葉は、見出しとして完璧な機能を持っていました。発言が報じられた直後の24時間以内に、関連ハッシュタグを伴う投稿は日米韓のネット空間で15万件以上のインプレッションを記録。ネットユーザーの反応は、「アメリカに対する毅然とした態度だ」と歓迎する層と、「同盟関係を破綻させる非礼な対応だ」と批判する層に真っ二つに分かれました。実際には正式文書による慎重な協議が行われていたにもかかわらず、たった一つの口語表現が事実関係を上書きし、世論を分断させたのです。